日本画で見る 福知山十景

大江山連峰・ブナ原生林・雲海(大江町)

「遥」 作/福田千惠

この度は、福知山市の文化と豊かな自然の中から選ばれた福知山十景の日本画を佐藤太清先生門下生によって制作することになり、私自身も光栄に存じます。

福知山市を訪問し、早速、大江山連峰の探索に出かけることに致しました。新緑の木々で覆われた美しい景観を全身に受け、夢中になって何カ所もまわりました。翌朝は5時に出発、昨日のコースに出向き山頂に登り鬼獄稲荷神社に参拝、そこからも雲海をスケッチ致しましたが何か物足りなく、その後特別養護老人ホーム五十鈴荘のお庭をお借りして見た風景はすぐに私の心を打ち、穏やかでありながら大江山連峰がはてしなく広がり、トトロの木も楽しさを与えてくれていました。

また空までも鬼が雲になって現れ、感激ですぐにデッサンに取りかかり、一気にスケッチを描き上げました。思えば私の父は大の刀剣愛好家であったことから、幼少の頃より伯耆国安綱の話などなど、刀にまつわる話をよく聞かされておりました。ちなみにわが家の猫は安綱と言います。丹波大江山の酒呑童子を源頼光が、渡辺綱、坂田金時等の部下と共に鬼退治をした事が有名です。その鬼を切った太刀が国宝「童子切り安綱」でした。佐藤太清先生と父、そして私と、遥か続くえにしだと深く感じております。

スケッチより日本画(本画)制作になると、その感動を描くことは何とも難しい事ですが、大切に描かせていただきました。

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